骨髄細胞から「筋肉のもと」、筋ジス治療に応用期待。
人間の骨髄にある細胞から、筋肉のもととなる細胞を大量に作る方法を、京都大の研究グループが世界で初めて開発した。
全身の筋力が少しずつ衰えていく遺伝病の筋ジストロフィー患者への治療に応用が期待される。8日付の米科学誌サイエンスに掲載される。
骨髄には、血液のもととなる造血幹細胞と、造血幹細胞同士をつなぐ骨髄間質細胞がある。骨髄間質細胞は、神経や骨の細胞に変化することが知られていた。
研究グループは、人間から採取した骨髄間質細胞に細胞の分化にかかわる特定の遺伝子を入れ、細胞の増殖を促す4種類のたんぱく質を加えて培養する方法で、
筋肉のもとになる「骨格筋幹細胞」を大量に作ることに成功した。
これを、人為的に筋ジストロフィーにしたマウスに移植すると、骨格筋幹細胞が筋肉に変化。病気のために筋肉が破壊されても、それを修復するように筋肉の再生を続けた。
鍋島陽一・京都大教授は「骨髄間質細胞は安全に採取できる。数年以内に、筋ジス患者への治療応用を目指したい」と話している。
(2005年7月8日3時3分 読売新聞) |